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No.10-0102
発行:2010年6月22日
高熱伝導 熱可塑性エラストマー「放熱エラストマーCHシリーズ」発売

 当社は、かねてより電材向けエラストマーの開発に注力し、昨年より、(地独)大阪市立工業研究所と共同で開発いたしました高熱伝導熱可塑性エラストマーの市場打診を実施してまいりました。このたび、市場のニーズを踏まえてグレードの充実をはかり、新たに上市する運びとなりました。

 昨今、電子機器やLED機器は高性能化と省スペース化の流れが加速し、機器の高密度化や薄型化の進展の中で信頼性を保障するための熱対策がクローズアップされています。
 一般的に、電子機器やLED機器の冷却は、部品に熱伝導性が高い金属製のヒートシンクを装着し空気中に熱を逃がしています。その際、機器とヒートシンク間の凹凸(空気層)を埋めて冷却効率を向上させるため、熱伝導性が高くやわらかい放熱シート(シリコンシート、ゲル)が使用されています。

 しかし、これらの放熱シートはシリコンなどの熱硬化樹脂であるため、①製品の形状が限られる②高価である③リサイクル出来ない、等の問題点がありました。
 当社は、独自の熱可塑性エラストマーの配合技術とコンパウンド化技術を駆使し、熱可塑性エラストマーに特殊な軟質系の熱伝導フィラーを導入し、絶縁系で熱伝導率1〜5W/m・K、汎用の熱可塑性成形機で使用可能な「放熱エラストマーCHシリーズ」を開発しました。
 また、高熱伝導だけではなく以下の新たな性能を付与いたしました。

<グレード展開>

  1. 低硬度タイプ (硬度:HsA 10 (31E) )
  2. 制振タイプ  (tanδ 0.9 ブチルゴム並の制振性)
  3. 半硬質タイプ (硬度:HsA 97 (54D) )

<特徴>

  • シロキサンフリー
  • すぐれた熱伝導率(熱伝導率1.0〜5.0W/m・K)
  • 絶縁性に優れる(シリコンシート(18kV/mm)と同等以上)
  • 制振(振動吸収)性に優れる。(tanδ 0.9 ブチルゴム並の制振性)
  • 圧縮特性に優れる(周辺部材への圧縮応力を少なく出来る)
  • 難燃性に優れる。(UL-94 V-0相当)
  • 長期耐熱性、耐湿性に優れる。
  • 押出し成形に加え、インジェクション成形適応で形状の自由化がUP。
  • 汎用の熱可塑性樹脂成形機で成形が可能(軟らかい特殊な熱伝導フィラーを使用)
  • トータルコストが安い
  • リサイクル可能

 今後はこれらのグレードの特徴を活かして、さまざまな分野における用途開発を進め、さらに製品展開を図る予定としています。

項目 試験方法 単位 AR-CH-M0120
軟質
AR-CH-M0150D
高制振
AR-CH-M0295
半硬質
AR-CH-M0370
高熱伝導
HsA(1sec後) JIS K 6253A Point 10(31E) 48 97(54D) 70
比重 JIS K 7112 1.88 1.92 2.22 2.32
引張強度 JIS K 6251 MPa 0.2 0.6 2.3 0.9
伸び率 % 930 1260 450 140
熱伝導率(23℃)
厚み方向
レーザーフラッシュ法 W/m・K 1.5 1.5 2.5 3
体積抵抗率 JIS K 6911 Ω・cm >1014 >1014 >1015 >1015
絶縁破壊強さ JIS K 6249 kV/mm 17 22 23 20
難燃性 UL(t=1.0mm) V-0相当 V-0相当 V-0相当 V-0相当
tanδ(25℃) 30Hz-5℃/min 0.5 0.9 0.3
シート厚み mm 0.2〜6.0 0.2〜6.0 0.2〜6.0 0.2〜6.0
以 上