16歳チワワの介護に「リラクッション」


中村真弓(ぐらんわん!編集長)
広告デザイナー、編集者。都内の大手広告制作会社勤務後、2005年デザイン会社を立ち上げ、2008年シニア犬をターゲットにしたフリーマガジン『ぐらんわん!』を創刊。2019年シニア犬向けの体験型ドッグカフェ『meet ぐらんわん!』の運営や(2024年閉店)、老犬介護グッズのレンタル事業『レンタぐらんわん!を手がける』。犬の資格はJKC愛犬飼育管理士、ホリスティックケア・カウンセラー。人の資格は介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)。愛犬はシーズー6匹。
老犬の転倒防止・姿勢サポートに大活躍!
16歳チワワの介護に「リラクッション」
—活用術とリアルな使用感レビュー—
Q1:さくらちゃんについて教えてください
うちの愛犬チワワの「さくら」は16歳。病気の影響で前脚の筋力が低下し、前脚に力が入りにくく、クロスさせながらバランスを取るように歩いています。詳しい検査はしていませんが、症状から「脊髄空洞症」の可能性があるといわれており、現在はステロイド治療を続けています。
ステロイドの影響で、筋肉量の低下、お腹周りのぽっこり感、皮膚が薄くなる、肝臓肥大などの副作用も見られるようになりました。
最近は前脚の感覚も鈍ってきたのか、ぐんにゃりして力が入りづらくなっています。
それでも痛みがなさそうなのが救いで、今も一生懸命に日常生活を送っています。
Q2:リラクッションを知ったきっかけは?
寝たきりが心配に…転倒防止と姿勢サポートのため「リラクッション」を検討
最近、さくらの体調に少しずつ変化が現れています。前脚のぐんにゃり感だけでなく、後ろ脚のふらつきも目立つようになり、体幹を保つことが難しくなってきました。仰向けにひっくり返ると自力で起き上がれず、寝たまま動けない状態になることもあり、困っているさくらの姿を見るたびに、「何かサポートできるものはないか」と思いながら介護用品を探していました。
ネットで出会った「リラクッション」——高齢犬の介護を支える心強いアイテム
調べていく中で見つけたのが、高齢犬介護用「リラクッション」。「脚を伸ばして安定して座れる」「転倒せず安心して過ごせる」といった声が多く、特に体幹が弱った子におすすめされていたのが印象的でした。「このクッションがあれば、さくらも安心してくつろげるかも」と思い、検討し始めました。
「乗らないかも…」という不安もYouTube動画で希望に変わった
一方で、口コミの中には「嫌がって乗らなかった」という声もあり、正直ちょっと不安もありましたが、YouTubeでチワワの“ラズくん”がリラクッションに気持ちよさそうに座っている動画を見て、「うちの子も、あんなふうにリラックスできたらいいな」と希望が湧いてきたんです。高齢犬の介護は、お互いの負担を少しでも減らせることが大切。リラクッションのようなアイテムは、介護に悩む飼い主にとって、安心感をくれる存在でした。
「使わずに後悔するくらいなら試してみよう」と、Amazonでリラクッションと食事テーブルをセットで購入。結果は……「買って本当に良かった!」です。
Q3:リラクッションをどう活用していますか?
老犬介護に役立つ!さくらちゃんの場合

・筋力アップや脚の拘縮緩和のリハビリ目的
・自分で起き上がれないときに、ゆったり過ごさせたいとき
・グズったときの気分転換
・食後の休憩・昼寝タイムに
実際にリラクッションに座らせると、落ち着いてリラックスします。もともと頑張り屋さんで気が強い性格なので、飽きると自分で降りることもありますが、リラクッションに乗っている時間は安心して見ていられるし、さくらもラクな姿勢を維持できているようです。
ぐんにゃりしていた前脚が、まっすぐに…。リラクッションがリハビリサポートにも。

普段はクロスして力が入りづらく、ぐんにゃりしていた前脚が、リラクッションに座ると、自然にまっすぐ伸びているんです。この姿を見たときは、本当に感動しました。体を支えながら、さくらの前脚も正しい位置に戻っている感じがします。無理な負荷もかからず、少しずつ体重を乗せることができるので、高齢犬のやさしいリハビリサポートにもぴったりでした。
リラクッションに座ってごはんタイム。転がる心配もなくなって安心!
これを使うようになってからは、リラクッションに座ったままごはんを食べるようになりました。以前は立ったまま食事をしていたので、フラついてひっくり返ったり、姿勢を保つのもひと苦労でしたが、これを使うようになってからは、転がる心配もなくなってとても安心です。
リラクッションが体幹をしっかり支えてくれるから、食事中も落ち着いて過ごせるように。何よりちょこんと座って一生懸命食べる姿がとても愛らしくて、思わず微笑んでしまいます。
食後もリラクッションに乗せたままにすると昼寝をしてくれるので、食後の誤嚥性肺炎の予防にもなり、介護する側としてもとても安心できるアイテムです。
Q4:これから先の介護で不安なことは?

さくらには、6か月年上のミニチュアダックスのお姉ちゃんがいました。先代犬は口腔がんを患いお世話はしていたものの、いわゆる「介護」と呼べるような期間は短く、当時は大きな介護の苦労を経験せずに見送ることができました。
現在はさくら以外に2匹の同居犬がいて、さくらの具合が悪くなってから、その子達がそっと寄り添ってくれるようになりました。さくらが仰向けに倒れると教えてくれたり、息づかいが荒くなると顔をなめて落ち着かせようとしてくれたり……。言葉を交わさずとも、犬同士で支え合う姿に何度も救われています。
それでもシニア犬との暮らしは、変化の連続です。日々状況が変わるため、さくらに合った対応を探し続けています。小さな情報や経験が、誰かの役に立てることもあります。さくらの介護を通して、たくさん学び、感じたことを、少しずつ発信していけたらと思っています。
取材後記
さくらちゃんの介護を通じて感じた、愛情と覚悟と、ほんの少しの不安。
介護用品を適切なタイミングで準備することも重要なんだとあらためて感じさせていただくお話でした。